2025.09.05
老後の資金について考えたことはあるでしょうか。
還暦を迎えて退職した後、必要となる資金は2,000万円、ゆとりを持つならそれ以上必要だという話を聞いたことがあるかと思います。
貯金したり節約したり、資産運用したりなど、お金を貯めるには様々な方法がありますが、どこから手を付けたらいいのかわからない、どんなものがあるのかわからない、自分に合っているのはなんだろう?という風に悩んでしまってはいないでしょうか。
今回はそんなお悩みを抱える方のために、個人確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」をご紹介します。
「iDeCo」は、国民年金や厚生年金といった公的年金とは別に給付を受けられる、私的年金制度の一つです。
国民の資産形成を後押しするために国によって作られた制度で、公的年金とは違って加入は任意となっており、加入の申し込みや掛金の拠出、運用などをすべて自分自身で行い、形成した資産を60歳以降に受け取るという年金制度となっています。
「すべて自分自身で」、「運用」、と聞いて、ちょっと難しそうだなと思ってしまうかもしれませんが、iDeCoは比較的難しくはなく、月々5,000円からという少額で始めることができ、税制上の大きなメリットもあることなどから、初心者の方でも取り組みやすい制度となっています。
税制上の大きなメリット、という部分に、少し興味を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
iDeCoを運用するうえでの税制上のメリットは、主に3つあります。
1.掛金が全額所得控除されます。
→掛金として積み立てるお金は所得控除の対象となっており、毎年の所得税や住民税が10%ほど少なくなります。
2.運用益も非課税で再投資されます。
→通常の定期預金や投資信託では、運用益は課税対象となり20%ほどを税金として徴収されますが、iDeCoの運用益は課税対象にはならず、税金として徴収されることなくそのまま運用していくことができます。
3.受け取るときにも大きな控除があります。
→iDeCoは年金と同じように毎月受け取っていくか、一括で受け取るかを選ぶことができるのですが、その際にも「公的年金等控除」や「退職所得控除」の対象となり、税金の負担を抑えることができます。
つまり、iDeCoは節税しながら資産運用ができるお得な制度ということですね。
この他にも、iDeCoには以下のような特徴があります。
◆月々5,000円から1,000円単位の掛金で始められます。
◆定期預金・保険商品・投資信託などの運用商品の中から自由に組み合わせて選ぶことができます。
◆運用商品は途中で変えることができます。
◆転職、退職、結婚しても年金資産を持ち運べます。
◆基本的に60歳までは引き出すことはできませんが、休止・再開はいつでも可能です。
◆納付方法は、ご本人口座からの引き落としと給与からの天引きの2つから選ぶことができます。
◆毎年1年に1度だけ、掛金の変更をすることができます。
iDeCoそのものに関しては、国民年金基金連合会が運営しているiDeCo公式ホームページ(iDeCo公式サイト|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】)や、厚生労働省のiDeCo特設ページ(iDeCoの概要 |厚生労働省)、またはiDeCoを取り扱っている各金融機関のホームページなどに、文章や漫画、動画形式で詳しく掲載されていますので、そちらをご覧ください。
ここからは、iDeCoへの加入方法と加入する際のポイントをご説明します。
iDeCoへ加入するには、iDeCoを取り扱っている金融機関から加入の申し込みをする必要があります。
iDeCoは、1つの金融機関からしか加入することができません。
現在、約160社の金融機関が運営管理機関としてiDeCoを取り扱っており、運用商品やサービス内容も違ってくるその中から、1社だけを選ぶということになります。
加入する際のポイントとしては、以下のことに注目してみましょう。
1.魅力的な商品はあるか。
→ご自身が運用したいと思える商品があるか、商品のラインナップを見て比較してみましょう。
2.サービスは充実しているか。
→金融機関のホームページやコールセンター、報告書の形式、手続き方法、説明・案内などのサービス内容が納得のいくものであるかどうかを確認しましょう。
3.手数料はどれくらいか。
→iDeCoは、開設した口座に掛かる毎月の管理手数料なども金融機関によって異なるので、サービス内容と併せて比較してみましょう。
もちろん、大切・重要だと思うところは人それぞれ違ってきますし、長い付き合いになるので慎重に選んでいかなければなりません。
それでも結局よくわからない、金融機関に直接聞くより公平な立場の人から話を聞きたい、などの場合には、ぜひご相談ください。
お客様の将来の生活がより充実したものとなるよう、お手伝いさせていただきます。